MG研修(マネジメントゲーム研修) とは?

MG研修とは?

MG研修は2日間の日程(1日の短期コースもある)でマネジメントゲーム(MG)を利用し決算を行い、講義を受け考察を深め会社が利益を生むポイントを体感することが目的の1つとして挙げられます。
 
一般的にMG研修には「初級」と「上級」があり、明確な基準は示されていませんが過去にMG研修を受講した方が「上級MG」の対象者で最低でも5期のMG体験と決算処理を行えた状態が該当すると思われます。
 
「初級」については全くMGをしたことがない初心者だけではなく、過去にMG研修を受けたことはあるが覚えていない・自信がないという方ももちろん、丁寧に基礎から再確認したい方にもオススメです。
 
「初級」と「上級」の違いは参加者全員のMGのスキル・経験になるので、MGの進行のペースが速いのが特徴の1つに挙げられます。スピードの速いMGには、また独自の経営への学びがありますが、これに気づくにはやはり基礎をしっかりと抑える必要があります。テンポが速い分、フォローが難しいのでしっかりと自分と周りを見ることができる技量を持つことができているかが一つの基準になるでしょう。
 
もちろん「初級」で丁寧にじっくり確認・考えながらのプレイは戦略を考える段階ではとても有効な時間になります。戦略を試しながら効果を把握し次回に活かすようなプレイをお考えの方は「初級」を繰り返すのも1つの手段になります。
 
他社とのMG研修の比較が正しく行えるように「初級」と「上級」というような表現にしていますが、弊社としましては、スタンダードとアドバンスという感覚で捉えています。ここでは「初級MG(スタンダード)」についてのMG研修の内容をご紹介します。

MGはどんなゲーム?

MG研修の必須ツール

基本的にゲーム盤と会社盤を行き来する事になります。ゲームの目的はモノを仕入れ、売る事。その中で売上高などの数字を高めることを目指しつつ、利益との関連性や売上向上の方法を探ります。
 
①MGゲーム盤
MG研修用MGゲーム盤
1台のMG盤に4人から6人がプレイします。プレーヤーは順番に回ってきて写真中央のカードを引き、自分のターン内の行動を実行していきます。 
 
②MG会社盤
MG研修用MGゲーム会社板
MG盤はプレーヤー全員の意思表示や行動の場であれば、会社盤は自分の社内、自分だけの場と言えます。自分の行動の状態をあらわします。
 

MGゲームの終わりは?

一般的にプレイ時間で切る事が多いです。MG研修ですとだいたい他社も一期1時間となっています。ですので、一人のプレイ時間が短いと全員の行動できる機会(自分の番)が多くなります。また、1台の参加人数が少ない方が多くなります。
丁寧なプレイは大切ですが、期を続けるうちに行動できる機会が多い方がチャンスが掴めると気づき始め、自然とペースが上がる傾向があります。
 

MGゲームの勝敗は?

売上高や現金残などが勝敗としてわかりやすいと思います。これらの指標は重要なポイントなのですが、MG研修ではこれらが良いから全てが良かったとはいきません。販売した数量や単価、販売商品の内訳、各種経費率も記録し、損益分岐点を出します。その結果は壁に張り出した「経営戦略分析表」に全員が記入。結果を共有します。この時によくある質問で「どうすれば勝ちですか?」と言われますが、勝ちという明確な基準はありません。
 

経営戦略分析表を読み解く

それではなぜ張り出して数字を書くのか?各社でやり方は違うのですが、弊社ですと各項目の数字が大きいNo1に赤で印をつけます。もちろんそれが一番で勝ちという意味ではありません。同じ盤でゲームした人なのでその人の動きはなんとなくわかると思います。どうすればその項目の数値が上がるのか?を探って欲しいのです。そして、一項目ごとに一喜一憂するのでは無く、全体を俯瞰して構造やバランスをみて頂きたいと思っています。形は千差万別で正しい答えが一つではありません。その型を作る時、どうすればいいのか?その型をすると見えないリスク・負担があるなどそれぞれの戦術のメリットデメリットを効率的に知る場とお考えください。
 

MGゲームは永遠に続く

MG研修では5期のプレイになりますが、もちろんその後も何期でも続けることはできます。有名なところではソフトバンクの孫社長が100期のMGをプレイしたとも言われるように、MGゲームに終わりはありません。そのことからも勝敗は無く、自分の経営スタイルを見つめ正し検証する事、自分との戦いと言えるかもしれません。


MG(マネジメントゲーム)の大きな流れ

MG研修のMGゲームルール紹介

①意思決定カードを引く
ゲーム盤の中央に積まれているカードを引きます。プレーヤーは自分の番が来ると意思決定カードを引くことから始まります。売買など通常の行動がとれる「意思決定」とハプニングである「リスクカードを引く」の2種類があります。
(ここでは売買の流れを説明するので「意思決定」が出たとします)
 
②商品を仕入れる、売る
この工程がMGのポイントです。ここではゲーム盤のみの流れをご説明します。
(マーケットボリューム)
図の緑で囲んでいる部分。「東京10」とありますが10というのはマーケットボリュームと呼びます。その場所にあるモノの最大量とお考えください。この場合ですと東京では10個取り扱われる市場があるという風に考えます。例えば大阪は30となっています。名古屋は18です。多い場所では仕入れも多くできて、販売(売上)も多くできます。市場を超える数で取引する事はできません。この地域の相場がMGを面白く・深くしている部分です。
(仕入価格)と(売上価格)
赤丸で囲んでいる部分で背景が水色の数字(14)が仕入れ価格。背景が緑色の数字(28)が売上価格です。それぞれの数字はマーケットごとに設定されています。仙台で見ると1つ14で仕入れ、28で売ることができるという意味になります。28ー14=14 1つ売ると14の粗利がでると言えます。
 
マーケットボリュームとのバランス
商品はどこで仕入れて、どこで売っても自由です。そうなると一番安い場所で仕入れて、一番高い場所で売ろうってみんな考えますよね?そこで競争が起こります。売る時は他のプレイヤーにも声をかけて売りたいと思う人がいたら、入札になります。売上価格を上限に数字を言い合い安い方が売ることができます。
 
売る事を考える
儲けたいという考えが前に出すぎると、安く仕入れ、高く売る事で頭がいっぱいになります。ですが売れないとお金は増えません。どうすれば儲けることができる?